トゴは１９９７年にエルメスのバッグ素材に加わった雄の仔レザーで、正式名称を「ヴォー・クリスペ・トゴ(Veau Crispe Togo)」といいます。牛レザーの中では最も人気が高い素材で、エルメスレザーの定番ともいえます。

バーキンをはじめとしたバックから、財布や小物など、幅広いアイテムで高い人気を誇っています。

その魅力はなんといっても、仔牛ならではの「ベールをまとったような滑らかなテクスチャー」と、しなやかに湾曲した上質な柔軟性です。使うほどに馴染み、味わい深くなっていくため経年を楽しめる素材です。

班（革目）は「トリヨンクレマンス」よりやや深めできめが細かく、レザー表面には繊細ななシワが見られます。これは「血の道」と呼ばれる実際に血管が通っていた跡で、もちろんひとつひとつ異なります。最大の特徴は傷擦れに強く、型くずれも起こしにくい、その扱いやすさではないでしょうか。

カジュアルからエレガントスタイルまで、さまざまなコーディネートに合わせやすい、バランスのとれたレザーということもあり、ファーストエルメスのバッグにトゴを選ばれる方も多いようです。トゴのカラーはほどよくマットでシックに落ち着き、美しく発色します。